カラコンは注意事項がたくさん!目の健康のために守るべきルールとは?
カラコンは注意事項がたくさん!
目の健康のために
守るべきルールとは?
カラコンから目の健康を守るためには注意事項の確認が必須
瞳の色を変えることができるカラコンは、ファッション感覚で使用されている方も多いでしょう。しかし、カラコンは高度管理医療機器にあたるため、間違った使用を続けると目に負担がかかります。そこで今回は、はじめてのカラコンで使用方法の知識がない方にもわかりやすいように、カラコンを使用するうえでの注意事項を項目別にご紹介します。
カラコンを安全に使用するためには
カラコンは直接目に入れて使用するため、正しく使用することが大切です。これは度数なしのおしゃれカラコンも同じで、眼障害などの目のトラブルを引き起こさないためにも使用方法や注意事項を守ることが必要です。
カラコンは雑貨ではないことを認識する
カラコンは、通販サイトやドラッグストアで気軽に購入できることから、雑貨として認識されている方が多いでしょう。しかし、カラコンの誤った使用による目のトラブルや眼障害が相次ぎ、平成21年11月4日より雑貨から高度管理医療機器に指定されました。
カラコンは高度管理医療機器
特に度なしのおしゃれ用カラコンは、以前まで雑貨として扱われていたこともあり、気軽に瞳の色を変えられるアイテムとして考えられてきました。しかし、平成21年11月4日より、度なしのおしゃれカラコンも度ありカラコンと同じ「高度管理医療機器」の取り扱いとなり、使用における安全性を重視する必要があります。カラコンが指定されている高度管理医療機器やそれに関わる承認番号に関することは、下記ページよりご参照ください。
高度管理医療機器承認番号とは?安全なカラコンを手に入れる方法
カラコンによる目のトラブル
カラコンによる目のトラブルは、レンズケアを怠ることによって引き起こされる角膜上皮障害(かくまくじょうひしょうがい)や装用時間を守らないことで引き起こされる角膜内皮障害(かくなくないひしょうがい)や角膜血管新生(かくまくけっかんしんせい)などが挙げられます。いずれも、眼科での検査や受診を受けたうえで注意事項を守れば防ぐことができる眼障害であり、正しい使い方や注意事項を知らないことによるリスクが高いことがわかります。
必ず眼科医の指示に従ってカラコンを使用する
カラコンを安全に使用するためには、眼科へ受診することが必要不可欠であり、検査をせずにカラコンを購入してはいけません。眼科での検査では、視力だけでなく、目の健康状態や角膜のBC(カーブ)の測定、涙の量など、総合的な検査を行います。検査の結果によっては、「カラコンが使用できない」ケースもあるため、必ず受診しましょう。
カラコンの注意事項(基本編)
ここでは、カラコンを使用する前におさえておきたい基本の知っておくべき注意事項をご紹介します。
装用前に添付文書を必ず確認する
カラコンには必ず添付文書(取扱説明書)がついていますが、確認される方は少ないようです。しかし、添付文書には、使用方法や注意事項などカラコンを装用するうえで必要な情報が記載されています。パッケージを開封するときに添付文書を確認し、必要なときに読めるように保管しておきましょう。
【ポイント】添付文書にはなにが記載されているのか?
添付文書の内容は、カラコンの種類によって若干異なります。基本的にはカラコンを使用するうえでの「警告」「禁忌・禁止」「形状・構造及び原理等」「使用方法等」「使用上の注意」「保管方法及び有効期間等」「製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称等」などが記載されています。特に「警告」「禁忌・禁止」は、目の健康に関わってくる重要な事項になるため確認しておきましょう。
装用時間を正しく守る
カラコンに慣れるまでの期間は、個人差があります。そのため、はじめてカラコンを使用する場合は医師に指示されたスケジュールで装用しましょう。特にカラコン初日は目がレンズに慣れていないため、装用時間は短めにして徐々に装用時間を調節することがおすすめです。
【ポイント】長時間の使用は避ける
カラコンの装用時間が長いほど目に負担がかかるため、自宅に帰ったらすぐにレンズをはずすなど、できるだけ長時間の使用は避けることが大切でしょう。特にカラコンを装用したまま就寝すると、レンズがとれにくくなったり目のトラブルを引き起こす原因になったりするため、就寝前には必ずレンズをはずしてください。
使用期限(EXP)を正しく守る
カラコンには、使用期限(EXP)があります。この使用期限を過ぎると、未開封、開封に限らずレンズが劣化して目を傷つける原因になるため注意が必要です。使用期限は、カラコンのパッケージに「EXP.西暦/月」で記載されているので、使用前に確認しましょう。
【ポイント】使用期限(EXP)=レンズの寿命ではない
カラコンの使用期限は、レンズの寿命ではなく安全に使用できる期限のことを指します。そのため、1Day・2Week・マンスリーなどのカラコンがすべて期限内まで使えるわけではありません。それぞれのカラコンに設けられた使用日数目安を超えたら、必ず新しいものに交換してください。
痛みや違和感が出たらすぐに受診する
眼科医から指示された装用方法・使用時間を守っていても、目の状態や調子によってカラコンとの相性が悪くなることもあります。装用中に痛みや違和感などの症状が出たら、すぐにカラコンの使用を中止して眼科を受診してください。
【ポイント】定期的な検診がおすすめ
眼科へは、痛みや違和感などなにかおかしな症状が見られたときではなく、定期的な検査と受診がおすすめです。眼障害をはじめとする目のトラブルは、早期発見と治療が必要であり予防も大切です。目の健康を考え、3ヶ月に1回を目安に利用しましょう。
カラコンを使用するなら眼科に行こう!眼科に行く必要性と受診方法
カラコンの注意事項(装用編)
装用前にレンズを確認する
カラコンを装用する前に、必ず「レンズに傷がついていないか」「レンズの裏表は正しいか」を確認するようにしましょう。裏表を区別することは慣れるまで難しいかもしれませんが、自分で簡単に見分ける方法があります。目やレンズを傷つけないよう、レンズの状態を見てから使用することが大切です。
初心者でも簡単!カラコンの裏表を見分ける4つの方法
清潔な手で取り扱う
カラコンをつけはずしするときに、手が汚れているとレンズにゴミがついたりレンズに傷がついたりする原因になります。そのため、レンズをふれる前には必ず石けんで手を洗い清潔な状態にしてください。また、メイクでレンズが汚れることを防ぐためにも、メイク前にカラコンを装用することをおすすめします。
コンタクトレンズとカラコンの重ね付けをしない
度入りのコンタクトレンズの上からカラコンを重ね付けする方もいるようですが、これは目に負担がかかり大変危険です。重ね付けをすることによって目に酸素が通りにくくなり、目に負担がかかります。また、レンズがズレたりハズれにくくなったりすることもあるため、すぐに重ね付けを中止してください。
友人同士での貸し借りはしない
節約やいろいろ試したい思いで仲の良い友達同士でカラコンの貸し借り(シェア)をする方もいますが、こちらも大変危険です。カラコンの貸し借りをすることで、結膜炎などの眼障害が感染する恐れがあります。たとえ、洗浄済みのカラコンであっても、目に直接ふれるものであることを認識したうえで貸し借りは絶対にしないようにしてください。
夜間の自動車運転中の使用は控える
カラコンのレンズには色素が入っているため、ぼやけたり見えにくくなったりすることがあります。そのため、夜間の自動車運転時の使用は危険です。特に着色の濃いカラコンは、暗い場所で使用すると視界が暗くなりやすいため、十分注意しましょう。
カラコンの注意事項(レンズケア編)
カラコンを装用するときだけでなく、レンズケアのときにも注意が必要です。レンズケアは手間がかかりますが、目の健康を保つために必ず正しいレンズケアを行いましょう。
正しいレンズケアを行う
2Weekやマンスリーなどのカラコンは、細菌が繁殖することを防止するために装用後に必ず洗浄・消毒などのレンズケアが必要です。添付文書を確認して正しいレンズケアを行いましょう。
使用前にチェック!カラコンを清潔に保つための正しいお手入れ方法
水道水は絶対に使わない!
レンズケアをするときに洗浄液を使わずに水道水で洗ってしまいたいところですが、レンズに細菌が付着したりレンズが変形したりする可能性があります。レンズケアをする際は、水道水を使わずカラコン用の洗浄液を使用しましょう。
保管前にレンズの確認をする
レンズケアをした後、保管をする前に「レンズに汚れが残っていないか」「レンズに傷がないか」の確認が必要です。レンズに汚れや傷などがあると視界がくもったり目に傷がついたりするので、使用済みのものは捨てて新しいものに交換しましょう。
カラコンの注意事項(保管編)
カラコンを保存するときにも、いくつかの注意事項があります。カラコンの劣化を避けるためにも、正しい保管方法を確認しておきましょう。
保存液は毎日交換する
カラコンを毎日使用していなくても、保存液は毎日交換が必要です。保存液を交換せずに放置すると、細菌が繁殖してしまいます。また、保存液を変えると同時に、レンズケースも洗って清潔に保ちましょう。
カラコンによってお手入れ方法が違う⁉洗浄液・保存液の選び方とは?
レンズの左右を間違えないように保管をする
度あり・度なしに関係なく、カラコンを保管するときには左右を間違えないように保管してください。左右間違えて装用してしまうと、BCが合わずゴロゴロしたり度数が合わないことで度数が強すぎることによっておこる過矯正(かきょうせい)を引き起こしたりすることもあります。レンズの左右を間違えないように、LR表記のあるレンズケースを使用することがおすすめです。
直射日光・高温多湿・凍結は避ける
カラコンは、レンズの変形や破損を避けるために直射日光・高温多湿を避けることが必要です。また、カラコンは水分を含んでいるため、気温が低下しすぎると凍結する可能性もあるため、高温多湿、凍結は避けて常温保存することをおすすめします。
注意事項を確認してカラコンを正しく使用しよう!
カラコンは高度医療機器であるため、使用上の注意事項が数多くあります。これらの注意事項を守らないと、目に傷がつくだけでなく眼障害を引き起こす危険性もあるため、カラコンを使用する前に確認することが大切です。また、レンズケアや保管方法などにも気をつけて、安全に使用しましょう。